人気ブログランキング | 話題のタグを見る

森下一乘のブログです


by kazunori_lifework

日比谷公園の派遣村について(1月6日)

 年末に派遣を終了して住む家もない人にテントを用意し、派遣村を用意するという報道がなされた。ニュースになり500人もがテント、講堂に泊まるまることができたという。
 なにも手伝わない私としては感想を述べるのも気が引けるがこれからの対応を考えると放置してはいけない問題でもある。

 そもそも派遣、または契約社員がちょうど年末に期限を切られて寮を出なければならなくなるという報道は企業の行動が働く人の生活を考えない部分があるように感じた。
 特に問題になったいすゞ自動車のケースは契約期間が3月まであるのに繰り上げて雇い止めすることに働く人から反発が起こり、結局契約期間までは雇用を約束することで決着を見た。

 派遣、または臨時工はそもそも作業の繁忙に対処するために期間を切りやすくする仕組みである。会社から見れば仕事が急減したので手を打ったということになろうが、働く立場から言うと生活が壊れてしまう。例年で有ればどこかで仕事が終わっても次の仕事を探すことで生活は不安定とならずに継続していただあろう。
 今回は自動車メーカー、部品メーカーの一斉解約が出て約8万人の人の仕事がなくなったという。

 私が育った時代、昭和30年代にも臨時工は存在していたし、契約社員もいた。しかし、その管理は人事労働部門がリーダーシップを持って労働組合員でなくとも労働部門の管理が行き届いていたように思う。
 現在はもっとドライになっており、購買部門の契約管理的な部署が判断しているところに血が通わない対策が横行しているのではないか。

 そこで提案したい。人に関する管理を再び人事労働部門に変更することである。人をものと同じように管理してはいけない。物品購入、リース契約と同じ範疇で管理している現状が問題と思うのである。

 労働契約法、パート労働法、高齢者雇用促進法、男女差別禁止法、等等、法律は最近整備されているように思う。しかし派遣労働、臨時工、契約社員についての保護が不十分である。
 現状では日雇い派遣の禁止、の方向に目が行ってすべてのあくが派遣労働にあるといった論調が多い。

 世論は振り子のように極端に振れる。時とともに再び元に戻るのであるが、今回の議論は正しい方向が議論されているのでなく、派遣たたきのような面がある。
 問題が発生したときどのような解決策があるか知恵を出さねばならない。

 今回の派遣村の報道で人材派遣の管理のあり方、雇い止めの法整備、生活を守るセーフティネット、の作り方について議論を深めるべきであろう。
 その対策の一つが企業の管理スタンスの変更で購買部門から人事労働部門への管理箇所の変更で有る。
 企業は人を雇う場合、人事労働部門トいう専門ヵ所を設けて管理しなければならない。これが一つのルール作りになると思うのである。   

by kazunori_lifework | 2009-01-06 14:58